#26 介護のこと、誰に聞けばいい?」——企業で進む“産業ケアマネ”という選択

静岡県、山梨県で産業ケアマネをしています安藤貴世です🗻

従業員から突然、「親の介護が始まりました」と相談されたとき、あなたはどう応じますか?
人事担当者や管理職の中には、「何をアドバイスしてよいか分からない」「制度はあるけれど活用が進まない」と戸惑う声も少なくありません。

そこで注目されているのが、産業ケアマネの存在です。

産業ケアマネとは?

産業ケアマネは、介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格をもち、職場で働く人の介護と仕事の両立を支援する専門職です。

企業内での相談対応や制度活用のサポート、家族介護に関するアドバイスを行うことで、従業員の安心と離職防止につなげます。

なぜ、今“産業ケアマネ”が必要なのか?

高齢化が進み、働きながら家族を介護する従業員は全国で約364万人。
この数は2030年にはさらに増加すると予測されており、介護離職のリスクは全企業にとって無関係ではありません

しかし、従業員が介護について職場に相談できる先は限られており、
「どこに相談したらいいのか分からず、結局辞めざるを得なかった」という声も珍しくありません。

導入のメリットは?

産業ケアマネを導入することで、企業には以下のような効果が期待できます:

  • 介護に直面した従業員への早期対応で離職を防止
  • 制度活用の促進や、従業員の不安の軽減
  • 人事担当者や管理職の対応負担を軽減
  • 健康経営や人的資本経営の実践としての信頼性向上

「介護支援の相談は外部に」「専門家に任せる」という考え方が、両立支援の質を高めていきます。

活用のしかた・導入の流れ

産業ケアマネジャーは、次のような場面で活躍します:

  • 定期的な相談会の実施(従業員対象/管理職対象)
  • 介護セミナー・勉強会の開催
  • 介護相談の個別対応・制度のマッチング
  • 社内体制づくりへのアドバイス

外部委託や顧問契約型など、企業規模や予算に応じた導入が可能です。

まとめ:介護に“専門職”の視点を

介護と仕事の両立支援は、制度だけでは実現しません。
制度を“使える”ものにするためには、専門家の伴走が必要です。

産業ケアマネの導入は、社員一人ひとりの生活とキャリアを守りながら、企業全体の生産性や持続可能性を高める一歩。

いまこそ、「介護も、働き続けることもあきらめない」職場づくりをはじめませんか?

お問い合わせ

私、安藤貴世は静岡県にて アンドリング両立支援室 を運営しています。
【業務内容】
・実態調査(アンケートを実施し今後の介護離職の予想などを立てていきます)
・社内研修(ご要望に応じて介護研修を行なっています)
・個別面談(介護に直面している従業員に対してのメンタルヘルスの改善を行なっています)

メール:andring.care@gmail.com