#18 家庭の介護は職場ではなかなか表に出にくい悩みである
静岡県で産業ケアマネをしています安藤貴世です🗻
働きながら介護をする方は増えています!と言われてもどうでしょう。
意外と「うちの職場では聞かないな」という感じはありませんか。
「実は、母が認知症で、毎日家のこともやっていて……」
そんな話を、同僚にできたことはありますか?
介護はとてもプライベートな問題である一方、働く人の生活に深く関わる重大なテーマです。しかし多くの人が、職場では「言いにくい」「言っても理解されにくい」と感じ、抱え込んでいます。
介護者の隠れた努力
働きながら介護をする方は、家族の介護に向き合いながらも、仕事では普段通りに振る舞い、休憩中にケアマネジャーや施設と連絡を取る。そんな“表に出ない努力”を、ビジネスケアラーたちは日々続けています。
私の利用者の家族の方も「いつ電話がかかってくるのかわからなので、すぐに出られるようにしています」という方は多く見られます。
実際、介護と仕事の両立をしている人の中で、職場にそのことをきちんと伝えている人はごく一部だというデータもあります。
「負担をかけたくない」「昇進に影響しそう」「同僚の目が気になる」といった理由から、沈黙を選ぶ人が多いのです。
隠れたストレス
この“見えない負担”は、心身にじわじわと影響を与えます。集中力の低下、睡眠不足、感情のコントロールの難しさ——本人も気づかないうちに、心の疲れが蓄積していきます。
だからこそ、職場全体で「言える空気」「相談できる環境」を整えることが必要です。
介護は“特別な誰か”がするものではなく、誰にでも起こり得ること。そう考えたとき、今からできる準備や支援はたくさんあるはずです。
介護の悩みは、声に出しにくい。
けれど、声に出せたときから、支援の糸口は見つかります。
職場という小さな社会の中に、そんな一歩を支える土壌を育てていきませんか?
お問い合わせ
私、安藤貴世は静岡県にて アンドリング両立支援室 を運営しています。
【業務内容】
・実態調査(アンケートを実施し今後の介護離職の予想などを立てていきます)
・社内研修(ご要望に応じて介護研修を行なっています)
・個別面談(介護に直面している従業員に対してのメンタルヘルスの改善を行なっています)
メール:andring.care@gmail.com
投稿者プロフィール

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産業ケアマネ1級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護福祉士
介護支援専門員
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 コンサルタント
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