#20 介護は“個人の問題”じゃない——チーム全体に広がる見えない影響とは?
静岡県、山梨県を中心に産業ケアマネをしています安藤貴世です🗻
富士山の湧き水はとても冷たく、🗻周辺の川はとても気持ちがいいです。
介護は家族の中のもの、個人の問題と捉えがちですが企業としてはチームへの影響も懸念されます。
職場全体への影響
「家族の介護をしているので、今日は定時で失礼します」
「急に休みを取らなければならなくなりました」
そんな同僚の一言に、あなたはどう感じますか?
働きながら介護をする人=ビジネスケアラーが増え続ける中、企業は“個人の両立支援”だけでなく、職場全体への影響にも目を向ける必要があります。
ビジネスケアラーの多くは、急な呼び出しや体調管理、施設との連絡など、日々「不確実なスケジュール」と向き合っています。
結果として、突発的な休みや勤務時間の変更が増え、業務の割り振りや連携にひずみが生じることも。
その負担は、少しずつチームメンバーに
実はこんな問題が考えられます。
- 本人が抱えていた業務のフォローに時間を取られる
- 相談しにくい雰囲気が生まれ、コミュニケーションが減る
- 周囲も「自分は休みにくい」と感じ始める
- プロジェクト全体の進行に遅れが出る
こうした小さな変化が積み重なると、チーム全体の生産性の低下という“見えにくい問題”が浮かび上がってきます。
しかし、この状況を誰かの「頑張り」で乗り越えるだけでは、長続きしません。
介護は個人の問題に見えて、実は組織の問題
大切なのは、「誰かが介護をしている=特別な事情」ではなく、
“誰にでも起こりうること”として、仕組みとして支えること。
たとえば、タスクの共有化・引き継ぎ体制・柔軟な勤務制度・風通しのよい雰囲気づくり。
こうした「備え」があるかないかで、介護をしてる従業員本人も、周囲の負担も大きく変わります。
介護は個人の問題に見えて、実は組織の問題。
だからこそ、職場全体で向き合うことが、これからの“働きやすさ”をつくる第一歩になります。
お問い合わせ
私、安藤貴世は静岡県にて アンドリング両立支援室 を運営しています。
【業務内容】
・実態調査(アンケートを実施し今後の介護離職の予想などを立てていきます)
・社内研修(ご要望に応じて介護研修を行なっています)
・個別面談(介護に直面している従業員に対してのメンタルヘルスの改善を行なっています)
メール:andring.care@gmail.com
投稿者プロフィール

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産業ケアマネ1級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護福祉士
介護支援専門員
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 コンサルタント
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