少子高齢社会の在宅介護を乗り切る④個人の準備をしておく(情報・家族・お金)
兵庫県で活動している 産業ケアマネの 片岡です。
在宅介護を続けるうえで、実は制度やサービスよりも大きく影響するものがあります。
それが “個人の準備がどれだけ整っているか” という点です。
介護は突然やってきます。
だからこそ、平常時にどれだけ準備できているかが、その後のスムーズさを大きく左右します。
① 情報の整理──必要な情報を「1枚」にまとめておく
最初にやるべきは、情報の一元化 です。
介護が始まると、「あの書類どこ?」「病院の情報がわからない」など、家族間の混乱が非常に多く起こります。
介護のために準備しておくと良い情報は次のとおりです。
・かかりつけ医
・服薬状況
・既往歴
・医療・介護の連絡先
・利用中のサービス
これらを 紙1枚 または スマホメモ にまとめておくことで、急な入院や相談時にもスムーズに対応できます。
これから介護準備を始めるという方であれば、まずはこれらの情報を1箇所にまとめるところから始めてみるのもオススメです!
② 家族の話し合い──役割は「平等」ではなく「できること方式」で
次に重要なのが 家族の話し合い です。
ただし、「誰がどれだけやる?」という話は、平等に分けようとすると必ず無理が出ます。
大切なのは、“できる人が、できることを、できる範囲で”という考え方。
・物理的に動ける人
・時間の融通がきく人
・オンラインで手続きが得意な人
・お金の管理が向いている人
それぞれが得意なことを担当すれば、押しつけ合いになりません。
また、動ける人ひとりにだけ負担をかけるということをせず、みんなで少しずつ介護を分けあう視点を持つことにも繋がります。
家族の足並みがそろうと、介護は驚くほど楽になります。
③お金の準備──「介護費用そのもの」より“自分のお金の整理”が大事
介護のお金については、「いくらかかるのか想像できない」という不安の声が本当に多くあります。
しかし実際は、介護費用そのものを完璧に把握しようとしても答えが出ないことのほうが多いのです。
なぜなら、使うサービスも状態も家庭事情も、ひとりひとり違うから。
そこで本当に重要になるのが、“介護費用を予測すること”よりもまず、“介護される人のお金を整理して、使える範囲を見える化しておくこと”です。
介護サービスの自己負担額は、介護保険を上手に使えばある程度コントロールできます。
しかし、その前提として「どこまで使っても大丈夫か」という家計の許容範囲が分かっていないと、必要なサービスを使えず、結果的に家族が抱え込み、負担が増すケースが多くあります。
とくに整理しておきたいのは次のポイントです。
・月々の年金や収入
・通帳、キャッシュカード、印鑑の保管場所
・預貯金、保険などの資産状況
・生活の固定費
・緊急時に使える資金
これらの情報が整理されているだけで、「この範囲ならサービスを使える」という“基準”が明確になり、不安が一気に減ります。
介護は予測が難しいからこそ、必要なのは“完璧な見積もり”ではなく“自分のお金の見える化”。
お金の整理ができているだけで、必要な支援を迷わず選べるようになり、介護の進め方そのものが安定します。
今日からできる“3つの準備”まとめ
まとめると、今日からでも次の3つができれば十分です。
1.情報を1枚にまとめる
2.家族で最低限の話し合いをする
3.お金の流れを整理する
これはすべて、あなた自身と家族を守るための準備です。
個人の準備は、自分を守りながら“社会を支える力”にもなる
介護の準備というと、つい「大変そう」「まだ早い」と身構えてしまいがちです。
けれど実は、準備とは“負担”ではなく 個人の未来を軽くするための投資 であり、同時に 社会を支える行動でもあります。
少子高齢社会の今、介護をめぐる状況は家族だけの問題ではありません。
一人ひとりが準備しておくだけで、実はこんなに多くのプラスが生まれます。
・家族が無理をして倒れるリスクが減る
・介護サービスの無駄な探し直しや急な中断がなくなる
・介護現場のスタッフの負担が減り、限られた人材でより多くの人を支えられる
・企業側も、介護者の急な欠勤や離職への対応に追われず、職場全体が安定する
つまり、個人の準備が、その家族だけでなく、社会全体の安定に直結する。
これって、本当にすごいことなんです。
さらに、準備が整っている人や家族の介護では、
・トラブルが少ない
・必要な支援が必要なタイミングで入りやすい
・サービス利用の質が上がる
といった特徴があります。
これは介護者・介護される人・事業所・企業、すべてにとってメリットがあります。
そして何より──
個人が「自分のため」に整えた準備が、結果的に社会の持続可能性を高める力になっている。
制度もサービスも、企業の両立支援も、まずは“個人の準備”があるからこそ最大限活かせる仕組みなのだと、改めて感じます。
お問い合わせはコチラ
私、産業ケアマネ 片岡 は
主に兵庫県の企業様を対象に「仕事と介護の両立支援明石事務所」を運営しています。
社内セミナーや社内実態調査、介護に直面する従業員への個別面談などを通じて仕事と介護の両立を支援。
社会問題「介護離職」の防止につなげます。
企業代表者様、人事担当者様、お気軽にお問い合わせください!
mail:ryoritsuakashi@gmail.com
お問い合わせフォーム(←クリック)
Instagram(←クリック):鋭意更新中!フォローしていただけたら嬉しいです♪
投稿者プロフィール

-
産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護業界21年
社会福祉士/介護支援専門員
仕事と介護の両立支援明石事務所 2024年11月開設
最新の投稿
講座2026年2月4日少子高齢社会の在宅介護を乗り切る④個人の準備をしておく(情報・家族・お金)
セミナー2026年1月31日介護をひとりで抱えないために〜セミナー実施レポート〜
講座2026年1月28日少子高齢社会の在宅介護を乗り切る③介護者の「仕事を守る」ことが、在宅介護を守る
講座2026年1月21日少子高齢社会の在宅介護を乗り切る②介護サービス × 技術(DX)は”支える力”





