仕事と介護の相談、どこから聴く?
兵庫県で活動している 産業ケアマネの 片岡です。
私は今、キャリアコンサルタントの受験に向けて、面談技術向上のためのロープレ練習会を勉強仲間と頑張っています。
その中で学んだことについて、自分の学びの整理も兼ねてシェアしたいと思います。
キャリアコンサルタントの面談練習の題材として、「介護による仕事のお悩み」はよく登場します。
今回、介護に関連する仕事のお悩みを2つ、ロープレ体験したのですが、その中で 大きな違い を発見しました。
ロープレで取り上げた2つの事例
① 地元で暮らす父が介護状態。母が介護しているが高齢で心配。自分は地元に帰るべきか、仕事をどうすべきか悩んでいる。
② 親の介護をしながら働いているが、認知症の進行で夜も眠れない。介護保険サービスは利用できているが、仕事に支障が出て困っている。
一見するとどちらも「介護を抱える家族の悩み」ですが、ロープレを通じて見えてきたのは、 相談の入口(来談目的)がまったく違う ということでした。
①のケース:「介護のこと」から聴く
①の方は「親の介護のこと」が相談の入口。
まずは「親の介護について子どもとして心配に思っていること」を、出来事とその時の気持ちとあわせて丁寧に聴くことが大切です。
そうすることで「自分の不安の輪郭」が見えやすくなり、今後の選択肢を整理しやすくなります。
②のケース:「仕事のこと」から聴く
②の方は「介護によって仕事に影響が出ていること」が相談の入口。
この場合は「仕事にどんな支障が出ているのか」を、出来事と気持ちをあわせて聴いていくと、困りごとが整理され、対策や調整につなげやすくなります。
来談目的に沿うことの意味
今回のロープレで改めて感じたのは、来談目的に沿って面談を始めることが信頼関係のスタートになる ということ。
- 来談目的に沿って聴くと、「この人は自分の悩みに寄り添ってくれている」と感じてもらえ、安心して悩みを語り出してくれる。
- 逆にズレた聴き方をすると、「なんか違う」「悩んでいるのはそこじゃないのに」と思われ、面談が進まなくなる。
実際にキャリコン役、相談者役を体験してみて、よりリアルに実感できました!
来談目的を見極めることの大切さ
介護に関するキャリア相談は、一見似ているようでいて「相談に来るきっかけ=来談目的」によって、聴くべき入口は大きく変わります。
この「来談目的を見極める視点」は、相談者のお悩みを深く理解し、本当に必要な支援につなげるために欠かせないこと。
学んだことをロープレという場面で実際に練習してみて改めて感じました。
これは、ただの面談スキルのテクニックではなく、相談者の心に寄り添うための土台になるものです。
ロープレを通してそれを体感できたことに、正直ちょっと感動してしまいました。
「なるほど、ここを意識できるかどうかで面談の質は大きく変わるんだ」と気づけたこと。
これから先の実践に大きな力になると確信しました!
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私、産業ケアマネ 片岡 は
主に兵庫県の企業様を対象に「仕事と介護の両立支援明石事務所」を運営しています。
社内セミナーや社内実態調査、介護に直面する従業員への個別面談などを通じて仕事と介護の両立を支援。
社会問題「介護離職」の防止につなげます。
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投稿者プロフィール

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産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護業界21年
社会福祉士/介護支援専門員
仕事と介護の両立支援明石事務所 2024年11月開設
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