介護の備えシリーズ④ 「距離」の備え 〜家族と自分、ちょうどいい関係を考える〜

兵庫県で活動している 産業ケアマネの 片岡です。

これまでのシリーズでは、「情報」「気持ち」「実際の準備」について取り上げてきました。
今回はちょっと視点を変えて、親と自分との「関係性」にまつわる備えを考えてみたいと思います!

「やってあげたい気持ち」と「全部はできない現実」

親のことが心配だから、できる限りのことをしたい。
でも、仕事もあるし、家庭のこともあるし、ずっと付きっきりは難しい。

そんなふうに、「気持ち」と「現実」の間で揺れている人はとても多いです。

親の老いを前に、どこまで手を貸せばいいのか。
どのくらい関われば“ちょうどいい”のか。

実はこの「距離感」こそが、大切な備えになるのかもしれません。

「全部ひとりで背負わない」と決めておく

いざ介護が始まると、「自分がやらなきゃ」と思いがちです。
でも実際には、ひとりでできることには限界があります。

むしろ、「最初から、全部やろうとしない」と決めておく。

たとえば——

  • 介護保険のサービスって、どんなことに使えるの?
  • 兄弟姉妹と、できる範囲で役割を分けておくには?
  • 地域の相談窓口はどこ?(←これは第1回を参照♪)

“頼れる先”を知っておくことで、心の余裕が生まれます。

自分の暮らしも、大切にしたい

「親のことが心配」と「自分の暮らしを大切にしたい」は、どちらも大切にしたい気持ち。
どちらかを我慢し続けるのではなく、両方のバランスを少しずつ調整していくことが、長く続けるコツだと考えます。

ちょっと疲れた日は、会いに行くのをやめてもいい。
LINEの返信が遅れても、罪悪感を抱かなくていい。
できるときに、できることをする。

そんな“余白”を持てる関係性でいることも、立派な「備え」だと思います。

「ちょうどいい距離感」を考えておこう

介護は、生活にじわっと入り込んでくるもの。
だからこそ、「ここまでなら自分も無理なくできる」そんなラインを、今のうちにぼんやり描いておく。

もし、少しでもモヤモヤしたり、疲れそうだなと思ったら、その時が「備える時」かもしれません。

お問い合わせはコチラ

私、産業ケアマネ 片岡
主に兵庫県の企業様を対象に「仕事と介護の両立支援明石事務所」を運営しています。
社内セミナーや社内実態調査、介護に直面する従業員への個別面談などを通じて仕事と介護の両立を支援
社会問題「介護離職」の防止につなげます。
企業代表者様、人事担当者様、お気軽にお問い合わせください!

mail:ryoritsuakashi@gmail.com
お問い合わせフォーム(←クリック)
Instagram(←クリック):鋭意更新中!フォローしていただけたら嬉しいです♪


投稿者プロフィール

片岡芳美
片岡芳美
産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護業界21年
社会福祉士/介護支援専門員
仕事と介護の両立支援明石事務所 2024年11月開設