両立支援の理解促進について考える。〜管理職編〜

兵庫県で活動している 産業ケアマネ 片岡です。

管理職の立場としての「こうしたらうまくいく」「こうあるべき」という提案。
正直、私はそれを簡単に言えません。

なぜなら、私自身が管理職として法人に勤務していた頃、「上手くできた!」と思えた経験がほとんどありませんでした。

従業員の事情にひとつひとつ寄り添いながら、現場の調整を行うことの難しさを痛感しました。
介護がある人はもちろん、育児、病気、メンタル不調など、事情は多様です。
それぞれのケースで必要な対応は違い、画一的な方法では解決できません。
さらに、チーム全体や特定の誰かに負担をかけてしまったということも。

理想通りに物事が進まないこと、悩み、葛藤したことが数えきれないほどありました。

「人員の調整に追われていた」日々

管理業務の一環として、急な休みや休業、入退職の調整や人材確保、職場環境の整備全般を担っていた日々。
時には、その対応に明け暮れ、気がつけば一日が終わっている。

しかし、管理業務にはこのような人員調整だけでなく、他にも多くの責任がありました。
人材マネジメントに加え、売上目標の設定や進捗確認、会議の出席、リスク管理やコンプライアンスの徹底、トラブル対応など多岐にわたります。
「あれもこれもなんて、とてもできない」と心が折れそうになることも多々あり、理想とのギャップに悩むことの方が多かったように思います。

急な休みや退職調整、人員補充などで「自分が何とかしないと」という気持ちに押しつぶされそうになった経験。
一体どうすればいいのか…と、孤独を感じたこともありました。

人手不足の中、代わりの人材をすぐに確保できない環境は、多くの現場が共通して抱える課題ではないでしょうか。

管理職は「両立支援のプロ」じゃない、それでいいと思う

管理職は、両立支援の専門職ではありません。
あくまで組織の中で、目標達成やチームマネジメントを求められる立場です。

だからこそ、「仕事と介護の両立」という専門的な支援は、産業ケアマネのようなプロ(!!)が担っていくべきだと思っています。

産業ケアマネができること、それは「仕事への影響を最小限にする支援」

もし職場に産業ケアマネがいたら——
介護に備えた情報提供を早い段階で行い、実際に介護が始まったときも、個々の状況に応じた両立方法を一緒に考えることができます。

そうすることで、従業員の不安や混乱が軽減され、仕事への影響も最小限にとどめられる道筋が見えてきます。
それは結果的に、管理職の負担も軽くなることにつながるのです。

介護を抱える従業員がこれからどんどん増えていく時代。
その中で、管理職だけが「何とかしよう」とするのは、もう限界です。

だからこそ、産業ケアマネという“支える人を支える存在”を、組織の中に取り入れてほしい。
これは、介護離職を防ぐためだけではなく、チームのキーパーソンである”管理職”が無理をし続けないための“新しい選択肢”なのです!

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私、産業ケアマネ 片岡
主に兵庫県の企業様を対象に「仕事と介護の両立支援明石事務所」を運営しています。
社内セミナーや社内実態調査、介護に直面する従業員への個別面談などを通じて仕事と介護の両立を支援
社会問題「介護離職」の防止につなげます。
企業代表者様、人事担当者様、お気軽にお問い合わせください!

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投稿者プロフィール

片岡芳美
片岡芳美
産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護業界21年
社会福祉士/介護支援専門員
仕事と介護の両立支援明石事務所 2024年11月開設