仕事×介護 両立の壁 ③ 〜”職場に相談すべきことじゃない”の壁〜
兵庫県で活動している 産業ケアマネ 片岡です。
介護が始まったとき、多くの方がまず思うのは「これって職場に言ってもいいの?」ということ。
「プライベートな話だし…」
「迷惑をかけたくないし…」
「そもそも仕事と関係あるの?」
——そう思って、何も言わずに自分たち家族だけでなんとかしようとする。
でも実は、それが後々もっと大きな影響を仕事にもたらしてしまうことが少なくありません。
職場に相談することじゃない、って思ってた。
介護が始まったときに「これは職場に相談すべきことだ」と考えられる人は、正直なところほとんどいません。
介護=プライベートな問題
仕事=職場の中のこと
このように切り離して考えてしまうのは、ごく自然なことです。
でも実際には、
・急な休みや遅刻早退
・心身の疲労や集中力の低下
・仕事へのモチベーション低下
など、介護の影響は確実に仕事にも及んできます。
「相談できない」ではなく、「相談する発想がない」
「言いづらい」というより、「言っていいと思ってなかった」そんな声を、介護相談の場面でも耳にしてきました。
だから、何も言えないまま状況が悪化し、最終的には「退職したいです」という申し出になってしまう——。
これまで、介護の問題は「個人の問題」「家庭の問題」だったかもしれません。
でもこれからは「企業の支援不足」と捉えられていく時代です!
「相談してもいいんだ」その認識から支援は始まる
両立支援の第一歩は、制度を整えることでも説明会を開くことでもありません。
まず必要なのは、「介護のことも相談していいんだ」と社員に感じてもらえる環境です。
相談のきっかけは、小さな違和感でいいんです。
「最近母の物忘れが気になって…」
「父の退院後が心配で…」
そうした段階で気軽に話せる場が職場にあることで、仕事と介護の両立はぐんとしやすくなります。
産業ケアマネがいれば、“何を相談すればいいか”も一緒に考えられる
産業ケアマネは、介護保険のしくみやサービス活用のガイダンスにとどまらず、
「どの段階でどんな支援を使えば、仕事への影響を最小限にできるか」
「どうすれば、仕事の通常運転にいち早く戻れるか」
——そこまでをトータルで見立て、並走します。
仕事と介護を両立するビジネスパーソンの、両立を可能にするために必要な
・まず何をすればいいか
・誰に相談すればいいか
・どうやって支援を受けるか …等
本人や家族だけで悩み、遅れてしまいがちな対応を、早い段階からサポートできます。
つまり、介護が始まったその時点で、仕事への影響を最小限に食い止める体制をつくれるということ。
このような相談体制こそが仕事と介護の両立を支える“仕組み”であり、産業ケアマネの真価が発揮される場面なのです。
これは、従業員が長期的に戦力として働き続けられる仕組みであり、業務の継続性や生産性の維持という点でも企業に大きなメリットをもたらします。
“相談しようと思っていなかった人”にこそ、届く支援を
これからの時代、「介護をしながら働く」が当たり前になっていきます。
でもそれを支えるには「介護は個人の問題ではない」という発想の転換が職場全体に必要です。
「言っていいことなんだ」
「話しても大丈夫なんだ」
そう思える職場環境があってこそ、従業員は“辞める前に相談する”ことができる。
仕事からの離脱を防ぎ、仕事と介護の両立を実現することが可能になるのです!
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私、産業ケアマネ 片岡 は
主に兵庫県の企業様を対象に「仕事と介護の両立支援明石事務所」を運営しています。
社内セミナーや社内実態調査、介護に直面する従業員への個別面談などを通じて仕事と介護の両立を支援。
社会問題「介護離職」の防止につなげます。
企業代表者様、人事担当者様、お気軽にお問い合わせください!
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投稿者プロフィール

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産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 2期卒業生
介護業界21年
社会福祉士/介護支援専門員
仕事と介護の両立支援明石事務所 2024年11月開設
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