介護者にも自身のことを話してほしい

みなさん、おはようございます。
奈良市を中心にケアマネジャー・産業ケアマネをしています
山﨑です。

今日は介護するご家族に向けてのメッセージを書きたいと思います。
介護が必要なご家族のために、一生懸命に支えている家族介護者。ケアマネジャーとして、そんな介護者の皆さんとお話しする機会が多くあります。



多くの方が、親や配偶者の様子や介護の状況ついて詳しく話してくれますが、自分自身のことになると「私は大丈夫です」「まだ頑張れます」と言って、つい後回しにしてしまうことが少なくありません。
しかし、介護を続けるためには、介護者自身の心と体の健康がとても大切です。弊社では、介護される方だけでなく、介護をするご家族のサポートもしたいと考えています。だからこそ、もっと自分自身のことを話してほしいんです。


介護者の負担は想像以上に大きい

「お母さんのために頑張らないと」「お父さんには私しかいないから」と、責任感を強く持ち、休まずに介護を続ける方がたくさんいます。でも、介護は長期戦になる可能性も高く、無理をしてしまうと、心や体が疲れ切ってしまい、ある日突然、介護する側が倒れてしまうこともあります。
実際に、あるご利用者の娘さんが、朝から食事の準備と起床の介護をして、仕事に行き、夜に帰宅して入浴介助や就寝の介護をする。そんな生活を続けた方がおられました。
私が訪問した際にも「なんとかやれています。」と笑顔で話されていたのですが、ある日、「母のことばかり考えて、自分のことを後回しにしすぎました」と疲れ切り涙を流されました。




介護者も支援を受けていい

介護保険サービスは、要介護者のためのものと思われがちですが、実は側面的に介護者を支える目的もあります。例えば、訪問介護やデイサービスを利用することで、介護者の方が自分の時間を持つことができます。ショートステイを活用して、数日間だけ介護から離れ、ゆっくり休むこともできます。




「自分が休むなんて申し訳ない」と思う方もいるかもしれません。でも、介護を続けるためには、介護者自身が健康でいることが一番大切なのです。もし「最近疲れがたまっている」「気持ちがしんどい」と思ったら、その気持ちを遠慮なくケアマネジャーに話してください。



介護者の味方

ケアマネジャーは、介護者が無理をしすぎないようにサポートもしますが、介護者自身が「大丈夫」と言ってしまうと、私たちも気づくことができません。
ぜひ自分の気持ちや悩みも話してほしいんです。
「こんなことを相談していいのかな?」と思うことでも大丈夫です。「最近、眠れなくてつらい」「自分の時間がなくてストレスがたまる」「介護以外の話も聞いてほしい」——どんなことでも、話してくれたら、一緒に考えることができます。



ひとりで抱え込まないで

介護は、一人で抱え込むものではありません。家族や友人、地域の支援を頼りながら、続けていくことが大切です。
介護を受ける人も・介護をする人も、幸せになる介護のカタチがきっとあると考えています。
だから、どうか「介護者のあなた自身」のことも、私たちに話してくださいね。
介護の困りごとなど、一緒に考えます。
きっと、1人で考えるよりも選択肢は広がるはずです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、
今日も素敵な1日となりますように。

投稿者プロフィール

山﨑理央
山﨑理央
介護現場18年
株式会社介護屋山﨑 代表取締役
奈良県介護支援専門員法定研修講師
一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会 ケアマネジャーを紡ぐ会 奈良支部長
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