見えないゴールに向かって

投稿が遅れましたが、土曜日のブログ担当、産業ケアマネの辻です。

今回は、介護と子育ての、共通点及び大きな違いについて書かせてもらいます。

介護と子育ての共通点

子どもは突然熱を出します。

仕事中にも保育園から電話がかかって来て「熱があるので、今すぐお迎えに来てください」なんて言われることもしばしば。

忙しい時に限ってぐずったり、病気になったり。

そして、何をするかわからないから目が離せないことも。

介護もそうなんです。

デイサービス(通所介護)やショートステイ(短期入所介護)を利用中に体調不良になると、家族に電話が入りあります。病院に連れて行くのは家族の役割なんです。

家族の生活ペースを崩してしまう介護。認知症高齢者は目が離せないですよね。

子育てと介護、似ていることが多いと思います。

子どもを持つ人にとって、子育ては生活の一部として必ず行うことです。

そして介護も、親がいれば状態がまちまちであっても、ある程度覚悟しておくべき

みんなが通る道かもしれません。

子育てと介護のための休業制度

仕事をしている人が、赤ちゃんを授かったら「育児休業」を取得できます。

出産前6週間と出産後8週間の「産前産後休業」に加えて、子どもが1歳になるまでの期間(一定の条件を満たした場合は1歳6ヶ月まで)「育児休業」は取得できます。

当たり前ですが、子どもは成長して行くので、ライフプランニングしやすいですよね。

介護はどうでしょう。

介護休業というものがあります。

労働者の家族が要介護状態(負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するための休業です。対象家族1人につき3回まで、通算93日まで休業できます。

厚生労働省 介護休業についてより

93日というと、育児休業に比べてちょっと短いように思いますよね。

介護はずっと続くのに、、、、

介護休業はなんのためにあるのか

それは実際に介護を行うためというよりは、介護の体制を整えるためのお休みと考えるべきなんです。

介護をするための体制とは、

例えば要介護認定を申請して、介護サービスを利用する手続きを行なったり

介護される人の自宅の環境を整えたり

家族での介護の役割分担を決めたり

実際に介護を一人で行うための期間ではなく、仕事と介護を両立させるための体制づくりをする期間として利用するのです。

なぜなら介護のゴールは見えないから、、、

子育て以上に周囲を巻き込んで協力しながら行える体制づくりが必要なんです

介護と子育てとの決定的な違い

ゴールが見えない

これが介護と子育てとの決定的な違いです。

もちろん、子育てにだって明確なゴールはないかもしれません。いくつになっても子どもは子どもですものね。

とはいえ、必ず成長します。親離れする時が必ずやってきます。

それも、年覆うごとに着々と。

また、これくらいの年に何をすればいいのか、何が必要なのか、

どれくらいお金がかかるのかなんてことも、有る程度予想がつきます。

介護はそうはいきません。

いつ終わるかわからない介護。

そして介護は、介護される人の状態、環境、介護する人の状況によって千差万別。

それぞれの介護があり、それぞれの悩みがあります。

柔軟性を持って働く

冒頭のように子どもが熱を出した時はどうしたら良いでしょうか。

小学校就学前の子どもを持つ従業員は、1年間に5日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合は、10日) 子どもの「看護休暇」を取得することができると、育児・介護休業法に定められています。

仕事をしていても、子どもが病気になった際、頼れる知り合いや親戚がいない場合は、仕事を休んで看護しないといけないですからね。

そして、要介護状態の家族が体調不良になった際はというと、、、

介護にも、家族の世話のための休暇「介護休暇」というものもあります。

要介護者一人につき年間5日間取得できます。

有給休暇以外にこの休暇を利用して、家族を病院に連れて行くなどできますよね。

育児も介護も仕事をしながら行うのは大変です。

様々な制度を利用して、職場に自身の置かれている状況を伝えた上で、時には柔軟性を持った働き方も必要だと思います。

もちろん、職場の理解が必要になって来ますが、それぞれの立場を理解してこそ職場環境も良くなるもの。お互い様の精神で助け合える環境が必要ですね。

特に、介護は育児と違って「ゴールが見えません」

だからこそ周囲の理解と協力が必要です

産業ケアマネージャーは、一緒に見えないゴールに向かっていきます!

企業様に対して、介護セミナーや従業員様の個別面談を行うなどして

仕事と介護を両立させる職場づくりのお手伝いをさせて頂いています。

私は産業ケアマネとして、企業の経営者及び人事担当の方、そして一般の方を対象に介護セミナーを行っています。

ご興味のある方は、下記までお知らせいただければと思います。

↓  ↓ ↓ ↓

cm.megumi0925@gmail.com

研修依頼について

https://docs.google.com/document/d/1UhikGUraEXXrB9xqFvEE-hh7bd-wxGhFdPsQ6VQ0YS0/edit?usp=sharing

今回は、介護と子育てとの共通点と違いについて書かせてもらいました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

投稿者プロフィール

辻 恵
辻 恵
産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 1期卒業生
ケアマネージャー歴 10年
社会福祉士
介護福祉士
保育士