介護サービス事業所との付き合い方
こんにちは!
京都で産業ケアマネ、ケアマネージャーをしている辻恵です。
毎週土曜日のブログ、今回は介護を実際に行う介護サービス事業所との付き合い方について書かせてもらいます。
家に他人が来る!
私は、一年前まで仕事をしながら家で姑の介護をしていました。
仕事から家に帰ったら、まだヘルパーさんがおられました。
ヘルパーさんに話しかけられて、姑は私には見せない笑顔で答えています。
姑は排泄を終えて、きちんとパジャマを着ています。
車椅子を家に入れるためのスロープも、いつの間にか片付けてありました。
「また明日も来ますね」
私よりだいぶ年上の白髪まじりのヘルパーさんは、私に頭を下げた後、姑に手を振って元気に帰って行かれました。
私も夫も仕事で終日留守にするので、いつもデイサービス行く際の送り出しと、迎え入れ時にヘルパーさんが来てくれています。そしてデイサービスのない日も、排泄や食事の介助のために来てくれます。
ありがたい
でも時々他人が家に来ることに、ストレスを感じることもありました。
姑の場合、亡くなる前は要介護度が高かったので、ヘルパーさん以外も多くのサービス事業所の人がほぼ毎日家を出入りしていました。
しかも自分が留守中に!
仕事に行く前に、台所の洗い物は必ず片付けて、玄関の靴は下駄箱にしまって、そして姑の部屋はいつも綺麗にしておかないと、、、
いつも片付けに追われ、姑の顔を見ることなくバタバタと出勤していました。
介護サービスとは
実際に介護が始まったら、介護保険の申請をすれば介護サービスが利用できるようになります。担当してくれるケアマネージャーさんに相談しながら必要な介護サービスを選択して、家族で担えいない部分を支援してもらいます。
私の姑は、訪問介護、訪問看護、デイサービス、ショートステイといった介護サービスを利用していました。
訪問介護は、ヘルパーさんが家にきて、食事の準備や着替え、おむつ交換などを行なってくれます。デイサービスに行くための準備もしてくれていました。
訪問看護は、看護師さんが家に来て健康チェックなどの医療的な看護サービスでをしてくれます。私たち家族へ介護指導をしてくれたり相談にものってくれました。急に体調が悪くなった時には夜中でも駆けつけてくれました。
そして、デイサービス。私たちが仕事で留守にしている日中、通所施設で食事や入浴の世話をしてくれます。家に閉じ籠り切りの姑に対してレクリエーションや社会参加の機会も提供してくれました。
元気な頃の姑はデイサービスが大好きでした。
ショートステイは、泊まりがけで姑の世話をしてくれます。その間に私たちは夫婦と子どもだけの時間を過ごせます。
旅行にも行けました。
そしてこれらの介護サービスを利用することで私達夫婦は仕事を続けることができたのです。
サービス事業所の職員さんと関係
私はケアマネージャーとして仕事をしていたので、介護サービスについては知識がありました。なので、事業所の職員さんに対して、家族としてどう対応していけば良いのかはわかっていたつもりです。
それでも、やはりきちんと向き合えないこともありました。
ヘルパーさんと姑が楽しそうに話していると、なんだか「姑は自分よりヘルパーさんを信用しているな」なんて思い込んで悔しい思いをしたり
忙しさにかまけて、デイサービスからの報告のノートにきちんと目を通さなかったり
姑がショートステイを利用中、事業所から電話が入ると、正直電話に出るのも億劫に感じることさえありました。
「任せているんだから、全部やってほしい。家族を頼らないで欲しい」
今思えば、介護のプロでありながら、反省すべき点が多々あります。
何よりも、毎日入れ替わり立ち替わり、家に人が来ることがストレスでした。
ただ、ある時気がつきました。
介護サービスの職員さんたちは、私たち家族と適度な距離を作ってくださっていました。
例えば、実際に支援する時は姑の部屋の襖を閉めて、必要な時だけ家族に声をかけてくれました。
私たちが留守の時に来られた際は、実際に来られた痕跡を残されていない!
来られたのがわかるのは、家族との交換ノートに報告と連絡が書かれていることと
姑が、何事もなく無事で綺麗にしてもらってベットで横になっていること。
プロの仕事だなあと思いました。
職員さんの気遣いを強く感じました。
ノートにきちんと返事を書こう。
私たちがいる時には、ヘルパーさんや看護師さんときちんとコミュニケーションを取ろう
皆さんの気遣いに応えようと思いました。
家族も介護チームの一員
在宅で介護する場合、やはり家族の力が必要です。
家族が同居していたり、近所に住んでいる場合は、家事や身の回りのこと、通院の付き添いなどを担ってもらうことが多いです。(そもそも同居の場合は介護保険では家事支援はできません)
遠方に住んでいる家族であっても、例えば、毎日電話をして安否確認するなど、介護サービスで担えない支援ができます。
家族も介護される人を支援するチームの一員なのです。
ケアマネージャー、そしてそれぞれの介護サービス事業所は、介護される人を支援する同じ目的を持ったチームです。
チームはお互いに情報共有して連携することが、何よりも大切です。
家族も然りです。
家族もチームの一員として介護サービスの方々と繋がることで、適切な介護が行えます。
出来ることは限られているかもしれませんが、家族もチーム一員であることを認識すべきなのでしょう。
そして、出来ないことは無理をせず、手放して誰かに任せるという意識も持てると思います。
ヘルパーさん、看護師さんに見送られて
多くの介護サービス事業所の方々のおかげで、私たち家族は姑を家で最後まで介護することができました。
亡くなる直前、関わってきたヘルパーさんや看護師さん達が来られて、姑のベットを囲みました。
皆さんが優しく声をかけてくださり、温かい輪の中で、姑は穏やかに眠っていました。
介護は一人では絶対にできません。
家族だけでもできません。
チームで介護をする。
特に在宅介護においては、介護サービス事業と家族とがタッグを組む。
これに尽きると思います。
仕事をしながら介護をするのは、やはり大変です。
仕事をしながら介護をする方法を一緒に考えていきましょう。
私は、自分自身の介護の経験と介護の専門職としての知識を活かし、産業ケアマネとしてセミナー活動を行っています。
ご興味のある方は下記にメールを頂ければと思います。
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研修依頼について
https://docs.google.com/document/d/1UhikGUraEXXrB9xqFvEE-hh7bd-wxGhFdPsQ6VQ0YS0/edit?usp=sharing
今回は、介護サービス事業との付き合い方について書かせてもらいました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
投稿者プロフィール
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産業ケアマネ2級
仕事と介護の両立支援コンサルタント養成講座 1期卒業生
ケアマネージャー歴 10年
社会福祉士
介護福祉士
保育士
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