他者の気持ちを理解するのは難しい

先週のコラムでは、日々の会話を大切にしながら、一緒に考えることが大切です。というお話をさせて頂きました。

ただ、新しいこと始めるのは中々難しいことです。

自分事にならなければ初めの一歩は踏み出せないですよね。

自分事にするためには、経験者から話を聞いたり、書籍を読んだり、今ではYouTubeで発信している方もいらっしゃいますが、

今回は映画をご紹介させて頂きたいと思います。

『どうすればよかったか?』

まだまだ絶賛公開中の映画ですので、ネタバレすることのないようにご紹介したいと思います。

この映画は、面倒見がよく優秀な姉が統合失調症の症状が現れた時に、家族がどのような対応をしたのかが記録された

ドキュメンタリー映画です。

この姉の弟である藤野知明さんが監督で、20年にわたりカメラを通して家族と対話してきた記録を映画にしたものです。

姉に症状がでてからの両親の対応、監督である弟の対応、時代背景、病気への理解、両親の職業等、様々なことが絡み合って

物語は進んでいきます。

監督である藤野さんはメッセージとして、「我が家の25年の統合失調症の対応の失敗例です。」と話しています。

御覧になった方も、これから御覧になる方も、きっと今の自分ならこうするな。という、答えのようなものが頭に浮かぶと思います。

その答えは決して間違いではありません。

ただ、正解、不正解ではなく「どうすればよかったか」を、自分事にして考える機会を与えてくれる、とても良い映画だと思います。

もう1つ私がこの映画の良かったことに、監督である藤野さんの家族に対する寄り添い方がとても素敵だなと思いました。

もし、機会があればぜひ観て頂きたいと思います。

おわりに

映画を観た後に、公式プログラムを読むとより一層「どうすればよかったか」を、自分事として深く考えることができます。

ご家族みんなが大変な思いをされたと思いますが、家族がそれぞれを大切に思い、弾けるような笑顔がとても印象に残っています。

リアルでお会いできた時や、Facebook等で感想を語りあえたらうれしいな~と思っています。

映画は苦手、時間がないという方は、川内潤先生の「親不孝介護」を読んでみてください。

他の方がどのような思いで、どのような介護をしているのかをわかりやすく書いてくださっていて勉強になります。

次週も”介護を自分事として考える”きっかけになるものをご紹介します。

投稿者プロフィール

後藤利英
後藤利英
大学卒業後、営業職・飲食業をへて介護業界へ。ホームヘルパー2級を取得後にグループホームでキャリアをスタート。
介護福祉士を取得し病院、ケアマネージャーを取得して老健・居宅支援事業所で働き、15年間の経験を元に、昨年7月株式会社介護屋ごとう、本年2月からはワントップパートナー札幌麻生店を設立。